娘が一年生のときに習っていた先生がリストラの
対象から外れてはれて9月からクラスを
受け持つことができたらしい。
アメリカの予算不足は深刻で週休三日制を導入したり、
音楽や体育といったいわゆる主要五教科以外は
削ってしまうところも少なくない。
ではなぜすべての公立がそうならないかというと
税収の違いと、寄付金の多寡がその差を産み出し、さらに助長させていきます。
もともとの政府補助金が少ないアメリカの多くの公立、
私立校は寄付に頼っている部分が大きい。
税収の多い地区は寄付をする人も多く格差は広がる一方です。
リーマン以降の不景気に苦しむアメリカでは税収も
寄付も減り職員カットが続いています。
私たちが住んでいたのは比較的に良いエリアだったのですが、
9月から始まる2011年度は予算が足りず
5人の先生がリストラ対象になっていました。
そこで寄付金募集の手紙が再三まわってきたのですが、
その内容が凄いです。
○○ドル集まればA先生、XXXドルならA先生とB先生と
目標金額及びリストラ順位が明記されていました。
リストラ候補ナンバーワンの娘の先生は、
子なし既婚共働きでもっとも若いのがその理由かと推測されます。
こういう建て前のない感覚は私個人はけっこう好きですがね。
で、その結果なんと集まったのはエリアの6校合計で16万ドル!!
(日本円で約1400万円)。
あんなら最初から出せよ!というのは冗談ですが、すごいですね〜。
裕福な親は比較的、子供の教育にも熱心で金を惜しまない傾向に
あるので、裕福な人が住むエリアは学校事情が良く、
学校環境がいいため、不動産があがり、
不動産価格いいために、さらに裕福な人が集まる
という良い連鎖を産み出します。
まるで山王戦の湘北高校なみのプラスのスパイラル!
そのため土地の価格が下げたくないため
学校に多くを求める人も沢山いて、
目の前の寄付が自宅の不動産価値に直結するという
感覚を持つ人も少なくないです。
この辺は本当にアメリカっぽいですよね。
結局、娘の元担任は寄付金が集まったことと、
署名が功を奏し無事残ることができました。
すでに日本にいるので関係ないと言えばないですが、
とてもいい先生だったので嬉しいニュースで娘も
無邪気に喜んでいました。
*これ実はかなり前に書きました...